陳旧性心筋梗塞の心電図で要再検査?無症状の理由と放置リスクを解説
健康診断の判定を受け取った方の心理として、「何かの間違いであってほしい」「機械の誤作動や誤診ではないか」と考えたくなるのは自然な感情です。実際、ネット上には「痩せ型の人は異常Q波が出やすい」「位置的Q波だから問題ない」といった情報が存在します。
確かに、心臓の位置が通常より立っている(垂れ下がり心)方や、横隔膜が上がっている肥満傾向の方では、特定の誘導(第Ⅲ誘導やaVF誘導など)において病的な意味を持たない「位置的Q波」が記録されることがあります。また、WPW症候群や左脚ブロック、肥大型心筋症などの別の心疾患によって、二次的に異常Q波に似た波形(偽梗塞波形)が現れるケースも存在します。
しかし、「位置的Q波かどうかの判別」は、心電図1枚だけで素人が自己判断できる領域ではありません。深吸気時にQ波が消失するかどうかの確認や、過去の心電図記録との綿密な比較、そして何よりも超音波画像による実体確認を行って初めて「問題のない波形」と確定できます。「自分は痛みがなかったから位置的Q波に違いない」と自己判断して受診を見送ることこそ、最も避けるべき危険な落とし穴です。