大河ドラマ軍師官兵衛の真価と視聴率の真相|岡田准一が残した傑作の軌跡
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本作のクオリティを決定づけた最大の要因は、主演・岡田准一氏の徹底した役作りと、緻密に練り上げられたキャスト相関図の完成度の高さにあります。当時すでに複数の武術師範免許を保持していた岡田氏は、殺陣の所作や槍・刀の構えに実践的な古武術の身体操作を導入。形式美にとどまらない、泥と血にまみれた戦国武将の身体性を画面に焼き付けました。
当時の制作発表や特番インタビューにおいて、岡田氏は「官兵衛の生き様は単なる格好良さではなく、生き残るための執念と肉体の痛みを伴うもの」と語っています。その言葉通り、脚を患い杖をつきながらも鋭い眼光で戦局を見極める後半の芝居は、歴代大河の主人公の中でも屈指の凄みを放ちました。
脇を固める布陣も極めて重厚です。1996年の『秀吉』以来18年ぶりに同役を演じた竹中直人氏は、人たらしの陽気さから晩年の狂気と猜疑心に苛まれる天下人への変貌を怪演。さらに、官兵衛を生涯支え続けた妻・光(てる)役の中谷美紀氏、父・職隆役の柴田恭兵氏、そして嫡男・長政役の松坂桃李氏らが織りなす黒田家の家族の絆が、血腥い権力闘争の物語に深い叙情性をもたらしました。