えい児とは何か?新生児・乳児と異なる法律上の定義を徹底解剖

えい児とは何か?新生児・乳児と異なる法律上の定義を徹底解剖とは一体何なのか? 専門的な分析を整理してお届けします。

法律実務において、「えい児」という文言はどのように扱われているのでしょうか。福祉の観点と刑事法の観点からそれぞれ検証します。

児童福祉法における「乳幼児」の体系

行政や子育て支援の根幹を成す児童福祉法第4条では、対象となる子どもを以下のように定義しています。

  • 乳児:満1歳に満たない者
  • 幼児:満1歳から小学校就学の始期に達するまでの者
  • 少年:小学校就学の始期から満18歳に達するまでの者

これらを総称して「児童(満18歳未満)」と規定しており、行政手続きや保育施設の認可基準において「えい児」という独立した法定区分は用いられません。福祉行政の現場では、えい児にあたる月齢は「乳児」の中に完全に包括されています。

刑法における解釈と「嬰児殺」「えい児遺棄」の罪責

一方、刑法学や法医学の領域では「嬰児」という概念が歴史的に重要な意味を持ってきました。

旧刑法(明治時代)には、恥辱を恐れたり養育困難を理由に出産直後の子を殺害する行為に対し、通常の殺人罪よりも刑を軽くする「嬰児殺(えいじさつ)罪」という特例規定が存在していました。しかし、現行刑法においては嬰児殺の減軽規定は廃止されており、生まれた子を故意に殺害した場合はすべて通常の殺人罪(刑法199条:死刑又は無期若しくは5年以上の懲役)が適用されます。

また、出生直後の子を遺棄・放置した場合には保護責任者遺棄罪(刑法218条)や、死亡に至らしめた場合の保護責任者遺棄致死罪(刑法219条:3年以上の有期懲役)、遺体を隠した場合は死体遺棄罪(刑法190条:3年以下の懲役)が成立します。法解釈上、出生直後で生命の維持が完全に他者に依存している状態であるからこそ、保護責任の発生が厳格に問われます。

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