元ちとせ『ワダツミの木』歌詞の本当の意味とは?神話と悲劇の愛を解剖
Q1:タイトルの「ワダツミ」とはどのような神様のことですか?
A1:日本神話に登場する海の主宰神「大綿津見神(オオワタツミのカミ)」に由来します。「ワダ」は海の古語、「ツ」は助詞の「の」、「ミ」は霊や神を意味し、古代日本語で「海そのもの、あるいは海の神霊」を指します。島国である日本において、海は恵みをもたらすと同時に現世と異界を隔てる絶対的な境界でもありました。
Q2:歌詞の「ひらがな表記」や言葉遣いに特別な意図はありますか?
A2:上田現が手掛けた歌詞は、過剰な漢語を避け、平易な和語やひらがな・ふりがなを意識的に多用しています。これにより、特定の時代設定(現代か古代か)を曖昧にし、まるでおとぎ話や口伝の民話を聞いているかのような無時間性を生み出す効果をもたらしています。
Q3:なぜこの曲はカラオケで歌うのが非常に難しいと言われるのですか?
A3:元ちとせの最大の特徴である奄美大島のシマ唄唱法「グイン」が随所に組み込まれているためです。通常の西洋音楽的なビブラートとは異なり、裏声と地声を瞬時に切り替えながら装飾音を当てる技術が必要とされます。単に音程をなぞるだけでは平坦になってしまい、あの独特の哀切を表現することはプロの歌手でも至難の業です。