鬼才・升田幸三の勝負哲学と生涯|名人に香車を引いた男の真相

鬼才・升田幸三の勝負哲学と生涯|名人に香車を引いた男の真相にまつわる最新トピックを詳しく紐解きます。

日本将棋史における最大のドラマは、升田幸三と大山康晴の宿命の対決に他なりません。木見門下で共に育ち、青年期には「助さん格さん」と称されるほど常に行動を共にしていた二人でしたが、戦後は棋界の覇権を巡って熾烈な心理戦と盤上の死闘を繰り広げることになります。

両者の棋風と生き様は、あらゆる面で完全な対極にありました。

項目詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価タイトル獲得実績通算7期(名人2期、九段2期、王将3期)/登場回数23回タイトル3期以上で「名棋士」と称される基準当時は年3〜4冠制。史上初の全冠制覇は現在の八冠全冠独占に匹敵する偉業。大山康晴との直接対決通算203局(升田96勝、大山107敗、勝率47.3%)同世代トップ対決でも100局前後が一般的生涯勝率が7割を超える大山を相手に、200局超を戦ってほぼ互角の戦績は驚異的。創出した新手・戦法升田式石田流、升田美濃、駅馬車定跡、鳥刺しなど多数一生に一つの独自定跡を残せば歴史に名が残る第1回升田幸三特別賞を受賞。現代プロ棋戦でも高勝率を維持する戦術体系を確立。戦術思想とスタイル「駒を生き返らせる」構想力重視の芸術的アプローチ大山流の「受け潰し・終盤の粘り」が昭和の主流ロマン主義(升田)vs 合理主義(大山)という昭和の縮図たる対立構造。

升田が「将棋は芸術であり、構想と直観の閃きである」と信じたのに対し、大山は徹底した合理主義と強靭な受け、そして終盤の泥臭い逆転劇を信条としました。盤外でも舌戦を繰り広げ、升田が大山を「盤上のタヌキ」と揶揄すれば、大山は升田の健康不安や精神的な隙を冷静に見極めて盤上に沈める。二人が対峙した全203局は、技術の粋を超えた全人格の激突であり、日本中が息を呑んで新聞の観戦記を見守りました。

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