まったく同じ3人の他人実話の真相|人体実験の闇と三つ子の現在
物語の発端は1980年秋、ニューヨーク州サリバン郡コミュニティ・カレッジの新学期でした。新入生として入学したロバート・シャフラン(ボビー)は、キャンパスを歩くだけで見知らぬ学生たちから「おかえり、エディ!」と親しげに声をかけられ、女性から抱きつかれるという不可解な歓迎を受けます。
困惑するボビーに対し、前年度の在学生エドワード・ギャランド(エディ)の親友だったマイケル・ドムニッツが声をかけました。「君には養子に出された双子の兄弟がいるのではないか」。マイケルの直感によって引き合わされた二人は、電話線越しではなく直接対面を果たした瞬間、言葉を失いました。顔立ちや巻き毛、肉体的な特徴はもちろん、笑い声、レスリングの構え、吸っているタバコの銘柄(マルボロ)に至るまで、二人は完全に一致していたのです。
地元紙『ロングアイランド・ニュースデイ』がこの「19年ぶりに再会した双子」を報じると、事態はさらに急展開を迎えます。クイーンズ在住の大学生デイヴィッド・ケルマンが新聞の写真を見て凍りつきました。紙面に並ぶ二人の青年は、鏡に映った自分自身の顔そのものだったからです。デイヴィッドは即座に母親を通じて連絡を取り、双子ではなく「生き別れの一卵性三つ子」であったことが判明しました。
メディアは一気に沸騰しました。CNNや大物司会者フィル・ドナヒューの看板特番に揃って出演し、マドンナ主演の映画『マドンナのスーザンを探して』(1985年)にカメオ出演を果たすなど、彼らはポップカルチャーの寵児となります。マンハッタンのソーホーで「トリプレッツ・ルーマニアン・ステーキハウス」を共同経営し、初年度で100万ドル以上の売上を叩き出すなど、三人は誰もが羨むアメリカンドリームを体現しているかに見えました。