街に残る安倍晋三ポスターの謎|剥がさない理由と法的真相を徹底解説
街中に貼られたポスターが法的に許容されるのかという「政治ポスター違法性真相」を探るうえで、最も決定的なのが公職選挙法(第143条など)における「選挙運動用ポスター」と「政治活動用ポスター」の厳格な区分です。
選挙の告示日に公営掲示場へ貼られる「選挙運動用ポスター」は、投票日が終われば速やかに撤去しなければならず、違反した場合は公選法違反に問われます。しかし、街頭の民家の壁に貼られている安倍元首相のポスターは、すべて「政党その他の政治団体の政治活動用ポスター」というカテゴリーに属します。
現行の法解釈において、政治活動用ポスターには一律の法的な「撤去期限」が定められていません。特に、弁士の演説会告知を名目とした二連ポスター(2名の顔写真が並ぶポスター)の場合、公職選挙法上の事前運動(特定の選挙で投票を呼びかける行為)に該当しない限り、日常的な政治活動の自由として憲法第21条(表現の自由)の保護下に置かれます。安倍氏が故人となった後であっても、政党名義で掲出されている限り、法律違反として警察や選挙管理委員会が強制撤去する権限はありません。
また、自民党本部の規定においても、総裁交代に伴う旧ポスターの回収・破棄は「各都道府県連および支部での適切な取り扱い」に委ねられており、厳罰を伴う強制回収規定は敷かれていません。歴代の自民党総裁ポスターの歴史を振り返っても、小泉純一郎氏、麻生太郎氏などのポスターが地方で数年にわたり掲示され続けた前例があり、安倍氏のケースも同様の運用実態に沿っています。