愛犬が草を食べて吐く真相|黄色い泡の危険性と受診の判断基準
多くの飼い主を悩ませる犬 草を食べる理由について、動物行動学者や獣医師の間では長年にわたり複数の仮説が検証されてきました。カリフォルニア大学デービス校などの研究チームが実施した大規模な飼い主調査データによると、日常的に植物を食べる犬の約68%が日常的に草を口にしており、そのうち実際に嘔吐に至る個体は約22%にとどまると報告されています。つまり、「草を食べる=必ず吐くために食べている」わけではないという事実が明らかになっています。
犬が自ら好んでチガヤやエノコログサ(猫じゃらし)などの細長く先端が尖ったイネ科植物を選ぶ場合、胃の中に溜まった過剰な胃酸やガス、消化不良の残渣によって生じた胸焼けを解消しようとしているケースが目立ちます。草のチクチクとした物理的刺激が胃粘膜を刺激し、催吐反射を引き起こすことで、胃内の未消化物や胃液を外へ排泄しようとする自浄作用(いわゆるセルフメディケーション行動)の一環です。
野生時代の食性において、草食動物の内臓(未消化の植物)を摂取していた名残から、ビタミンやミネラル、腸内環境を整える不溶性食物繊維を本能的に求めている側面も否定できません。特段の体調不良がない場合でも、新芽の甘みやシャキシャキとした食感を純粋に楽しんでいる遊びや探索行動の延長であることも多く、背景にある動機を慎重に見極める必要があります。