「蓼食う虫も好き好き」の真意とは?嗜好が分かれる驚きの理由

「蓼食う虫も好き好き」の真意とは?嗜好が分かれる驚きの理由に関する基本知識を初心者にも親しみやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。

この比喩を近代文学の金字塔へと引き上げたのが、文豪・谷崎潤一郎である。彼が昭和初期に新潮社から刊行した小説『蓼喰ふ虫』は、冷めきった夫婦関係と西洋文化への憧憬、そして古典芸能への回帰に揺れる男の葛藤を描いた名作だ。

作中で描かれるのは、客観的な正解など存在しない愛の形である。周囲がどれほど呆れようとも、当事者だけが感じる甘美なフェチシズム。谷崎潤一郎は、日本の伝統的な美意識と人間の生々しい偏愛を対比させ、日本文学における「フェチシズムの肯定」という金字塔を打ち立てた。文学が証明したのは、理屈を超えた衝動こそが人間の本質であるという事実だ。

関連記事