名作『マルサの女』裏側と最新配信情報!脱税バトルの魅力を解説
本作を語る上で欠かせないのが、監督・脚本を手掛けた伊丹十三の圧倒的な演出力と、主演を務めた宮本信子の見事な演技だ。伊丹監督は徹底的な事前取材を重ね、難解な税務調査の手順や脱税のカラクリを、ポップで疾走感あふれるドラマへと昇華させた。専業主婦から女優、そして監督のミューズとして開花した宮本信子が演じる板倉亮子は、個性的なくせ毛とおかっぱ頭が印象的な、これまでにない新しいヒーロー像を提示した。
二人が作り上げた「脱税者vs査察官」の知恵比べは、単なる勧善懲悪にとどまらない。人間の欲望や滑稽さ、執念をユーモアたっぷりに描き出し、日本映画の歴史に刻まれる傑作脱税バトルを完成させたのだ。