羽田空港の滑走路4本、プロが教える運用の真相と最新動向を徹底解説
羽田空港の敷地内を上空から見ると、滑走路が単純な格子状ではなく、ハの字や平行に組み合わされた独特のレイアウトを描いていることがわかります。現在運用されている羽田空港の滑走路本数は合計4本。それぞれアルファベット順に「A滑走路」「B滑走路」「C滑走路」「D滑走路」と呼称されています。
なぜこのような変則的な配置になっているのでしょうか。その最大の理由は「離着陸時の風向きへの対応」と「周辺地域への騒音低減」、そして「離陸機と着陸機の空中交差を防ぐ安全確保」の3点です。航空機は原則として向かい風(背風ではなく向かい風成分)で離着陸を行う必要があります。東京湾沿岸は季節や時間帯によって北風と南風が明確に入れ替わるため、東西・南北方向にそれぞれ主滑走路と横風用滑走路を配備する必要がありました。
4本の滑走路の長さと向き(磁方位)は以下の通り綿密に設計されています。
- A滑走路(16R/34L):長さ3,000m、幅60m。第1ターミナル側に位置し、主に南北方向の離着陸を担う中核滑走路。
- B滑走路(04/22):長さ2,500m、幅60m。A・C滑走路と斜めに交差する配置で、主に横風時や南風時のアプローチに使用。
- C滑走路(16L/34R):長さ3,360m、幅60m。羽田で最長の長さを誇り、国際線の大型長距離路線や重量機の発着にも対応する海側の主滑走路。
- D滑走路(05/23):長さ2,500m、幅60m。2010年に供用開始された最も新しい滑走路で、B滑走路とほぼ平行に東京湾沖合へ突き出す形で設置。
これらの滑走路が同時に稼働することで、滑走路同士が干渉しないよう「離陸専用」と「着陸専用」に厳密に棲み分けられ、1分〜2分間隔で次々と航空機をさばく過密運用が成立しています。