セイウチとトドの違いは?一撃で見分ける3大ポイントを徹底解説
両者の生息エリアと生態環境にも、明確な違いが存在します。
セイウチは北極圏周辺の極寒の海、ベーリング海やチュクチ海などの沿岸氷海域にのみ生息しています。主食は海底に生息する二枚貝や甲殻類です。海底の泥を口元から噴射する水流やヒゲで探り、貝を掘り出して器用に中身だけを吸い取って食べます。自慢の牙は戦いだけでなく、流氷によじ登る際のアイスピック代わりに使われたり、氷に呼吸用の穴を開けたりする重要なサバイバルツールです。
対するトドは北太平洋沿岸に広く分布しており、日本とも非常に深いつながりを持っています。毎年10月頃から春先にかけて、ロシア沿岸から北海道の知床半島、根室海峡、礼文島や沿岸部へ数千頭規模の群れが越冬のために回遊してきます。
トドの主食はタラ、スケトウダラ、ホッケ、サケ、イカなどの魚類です。岩場の上でオスが「ウォォォ」と大音量の咆哮を響かせる姿が有名ですが、この激しい鳴き声は縄張りの主張やメスをめぐるハレム(繁殖集団)の形成、仲間同士の位置確認のために行われます。魚を追って漁網を破る被害が出ることもあるため、北海道の沿岸漁業においては対策と共存が長く議論されている野生動物でもあります。