市販ルーなしで作る絶品濃厚シチュー!黄金比とダマ知らずのプロ技の基本情報から最新動向までを一挙に解説しました。
手作りホワイトシチューで最も多い失敗要因が「小麦粉のダマ」です。小麦粉に含まれるデンプンは、約60℃以上の水分に触れると急速に水分を吸収して膨潤(糊化=α化)を始めます。粉の周囲だけが先に糊化して膜を作ってしまう現象こそがダマの正体です。
この糊化現象をコントロールし、別鍋でベシャメルソースを作る手間を省いてフライパン1つで完璧に仕上げるには、「具材コーティング法」が極めて合理的です。
調理工程科学的メカニズムと実践ポイント一般的な失敗パターンプロの判断基準・対策1. 具材の炒め鶏肉・玉ねぎ・人参・きのこをバターでじっくり炒め、具材表面に均一な油膜を作る。油分が足りず、強火で焦げ付かせてしまう。玉ねぎがしんなり透き通るまで弱中火で炒め、甘味を引き出す。2. 粉の振り入れ火を極弱火(または一度止める)にし、小麦粉を振り入れて粉っぽさが消えるまで全体に絡める。高温の液体の中に直接粉を投入し、一瞬でダマ化させる。油と粉を具材の表面で結合させ、粉の粒子同士が直接くっつくのを防ぐ。3. 水分投入と煮込み水・コンソメを注いで具材を煮込み、最後に牛乳を2〜3回に分けて加え、優しく攪拌する。冷たい牛乳を一気に全量投入し、温度低下で分離を招く。牛乳投入後は決してグラグラ沸騰させず、弱火で5分程度煮詰めて滑らかさを保つ。
具材の表面に油と粉をまとわせることで、水分を加えた際に粉の粒子が水中に均一に分散します。これにより、特別な泡立て器や裏ごし器を使わなくても、木べら1本で完全になめらかなクリームシチューが完成します。
山口 彩花
写真家・フォトエディター
グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。