宿場町の魅力を完全解剖!江戸の歴史が息づく名所5選と穴場スポット
日本全国には、国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に選定されている宿場町をはじめ、奇跡的に当時の景観を保ち続けているエリアが各地に点在しています。街道ごとの特徴と見どころを整理して紹介します。
木曽路の情緒が極まる中山道(妻籠宿・馬籠宿・奈良井宿)
山深い木曽谷を縫うように通る中山道は、日本の宿場町観光の最高峰とも言えるエリアです。
長野県南木曽町に位置する妻籠宿は、昭和43年(1968年)に全国に先駆けて町並み保存運動が始まった原点の地。「売らない・貸さない・壊さない」の三原則を貫き、電線を地中化して看板を排した景観は、映画のセットではない本物の歴史空間を保ち続けています。そこから標高差を越えて岐阜県中津川市へと続く馬籠宿は、島崎藤村の生家(藤村記念館)を中心とした急峻な石畳の坂道が特徴で、恵那山を望む雄大な眺望と食べ歩きが観光客を魅了します。
さらに木曽十一宿のなかで「奈良井千軒」と称された奈良井宿は、約1キロメートルにわたって日本最長の宿場町景観が連続します。千本格子や猿頭(さるがしら)と呼ばれる桟木が並ぶ圧巻のストリートには、木曽漆器の工房や喫茶店、酒蔵が立ち並び、見どころの尽きない充実度を誇ります。
茅葺き屋根が立ち並ぶ会津西街道の大内宿
福島県下郷町に位置する大内宿は、かつて会津若松と日光今市を結ぶ下野街道(会津西街道)の宿場町として栄えました。街道の両脇に約30軒以上の茅葺き屋根民家が整然と立ち並ぶ景観は、全国でも極めて貴重です。
大内宿を訪れたら外せないのが、一本の長ネギを箸代わりに使って蕎麦をすする「高遠そば(ねぎそば)」の食べ歩き体験です。薬味としてのネギをかじりながら蕎麦を手繰る独特の食文化と、見晴らし台から見下ろす宿場全景のパノラマは、SNSや旅行ガイドでも圧倒的な人気を集めています。
東海道五十三次と関東・関西の注目エリア
江戸の日本橋から京都の三条大橋を結ぶ東海道五十三次において、往時の面影を最も色濃く残しているのが三重県亀山市の関宿です。往来が激しかった東海道において、東西約1.8キロメートルにわたり約200軒もの伝統的建造物が残る様子は圧巻で、観光地化されすぎていない落ち着いた暮らしの息遣いを感じられます。
首都圏からのアクセスであれば、小田原宿の城下町風情や、中山道の板橋宿に残る旧街道散策など、関東からの日帰り観光に適したスポットが豊富です。関西エリアであれば、滋賀県の草津宿(東海道と中山道の合流地点)に現存する日本最大級の草津宿本陣など、歴史の深みに手軽に触れられる名所が充実しています。