タイヤのスリップサインとは?見分け方と交換時期・車検基準を徹底解説
タイヤのスリップサインとは?見分け方と交換時期・車検基準を徹底解説について知っておくべき 理由を厳選して解説いたします。
「タイヤの溝が少し平らになっただけ」と軽視してスリップサインが出たまま走行を続ける行為には、想像を絶するリスクが伴います。最大の物理的脅威は、雨の日の走行で発生するハイドロプレーニング現象の危険性です。タイヤの溝には、接地面とアスファルトの間に入り込む雨水を掻き出して後方へ排出する役割があります。溝が1.6mm以下に減ると排水能力が新品時の数分の一まで激減し、タイヤが水膜の上に浮き上がってハンドル操作もブレーキも一切効かない「水上のボブスレー状態」に陥ります。
JAF(日本自動車連盟)やタイヤメーカー各社の検証データによると、濡れた路面(ウェット路面)での時速100kmからの制動距離は、新品タイヤに比べて摩耗したタイヤでは約1.5倍から2倍以上に延伸します。前走車の急ブレーキやカーブでの遠心力に対応できず、重大な追突事故や路外逸脱事故を引き起こす原因の大半がこの排水不良に起因しています。
さらに、法的なペナルティも免れません。スリップサインが露出した状態で公道を走行すると、道路交通法第62条に基づき「整備不良(尾灯等・タイヤ)」として取り締まりの対象となります。警察に摘発された場合、違反点数2点が加算され、普通車で9,000円(大型車12,000円、二輪車7,000円、小型特殊6,000円)の反則金が科されます。また、そのままではタイヤの溝の車検基準を満たさないため、継続検査(車検)は確実に不合格となります。