巨大救急車スーパーアンビュランスはなぜ拡幅する?衝撃の内部と配備の真相
スーパーアンビュランスを語る上で欠かせないのが、タカラトミーのダイキャストミニカー「トミカ」における異例のロングセラー実績です。「No.116」などのナンバーでラインナップされ、通常サイズからロングタイプトミカに至るまで、子どもたちのみならず大人のコレクターからも絶大な支持を集めてきました。
トミカにおける人気の理由は極めて明快です。「救急車」という子どもが大好きな乗り物でありながら、大型トラックの巨体を持ち、さらに「左右のボディがスライドして広がる」というメカニカルなアクションが精密に再現されている点にあります。男児にとって「変形する緊急車両」はヒーローそのものであり、消防署の一般公開イベントなどでも、スーパーアンビュランスの拡幅デモンストレーションは常に黒山の人だかりができます。
しかし、玩具としての華やかなイメージと、実際の現場での運用実態にはシビアなギャップが存在します。トミカで遊ぶ子どもたちは「これに乗って現場へ急行し、患者をどんどん乗せて病院へ運ぶ救急車」をイメージしがちですが、前述の通り、本車は現場で患者を搬送するための乗り物ではありません。「傷病者を救急車で病院へ搬送する前段階として、現場にとどまり命を繋ぎ止める場所」なのです。動く要塞とも呼べる重厚な佇まいは、数々の凄惨な大事故現場で冷静沈着に医療トリアージを完遂するための、冷徹なまでの機能美によって形作られています。